2017年02月15日

須藤八千代『母子寮と母子支援施設のあいだ』

須藤八千代 (2010) 『母子寮と母子生活支援施設のあいだ : 女性と子どもを支援するソーシャルワーク実践』 (増補)明石書店.

横浜市のソーシャルワーカーだった著者が、大学の教員になった後になされた研究をまとめたもの。

同じ母子支援施設の職員たちのあいだから「けじめがない」と批判されている「A寮」についての詳しい聴き取りを紹介することで、母子支援施設の運営の現在を浮かび上がらせている。

これは、すごい本。

特定非営利活動法人ウイメンズ・ボイス

2017年02月14日

対人援助学会/弱者男性問題

先日、立命館大学に行ってきたのだが、どうやら立命の先生が中心に立ち上げたらしい、対人援助学会というものがあることを知った。

対人援助学会

この学会は、ユニークなことに、学会誌とは別に、Webマガジン「対人援助学マガジン」を発行している。

そこで見つけたのだが、國友万裕さんという方が、男性が受ける差別についての考察をされていて、興味深かった。

『男は痛い!』(國友万裕)に共感 - Nikkoh の 徒然日記

2017年02月13日

最近の活動記録

1/7 阪大・仁木恒夫先生のゼミとの合同ゼミを箱崎キャンパスで。とても盛り上がった。ゼミ生達も、ぜひこれを続けて欲しいと言っていた。

1/9、28、29 熊本大学大学院社会科学研究科非常勤講師。4人の社会人大学院生を対象とした紛争管理論の講義。29日は、1日もののメディエーショントレーニングで、教員の方、松村尚美弁護士も来てくださった。

1/17 学部高年次紛争管理論最終回。男子学生ばかり10数人の講義になった。

1/24 大阪・なにわ橋法律事務所でのADR研究会。津田尚廣弁護士を中心として、認証ADRセンターの立ち上げに向けて。

1/25 福岡県土地家屋調査士会、半日もののメディエーショントレーニング。

1/31 陳誌泓さんの修士論文最終口頭面接。

2/1 二弁仲裁センター、研修のふりかえり。東海大学・北村隆憲先生とともに。

2/3 岡山仲裁センター20周年シンポジウム。

2/7 西田聡志さんの21世紀プログラム卒業論文発表会。

2/11 立命館大学・家事調停シンポ。二宮周平先生の科研プロジェクト。私はコメント役。

2017年01月10日

本:矢原隆行『リフレクティング』

矢原隆行(2016)『リフレクティング: 会話についての会話という方法』ナカニシヤ出版

ナラティブ・アプローチ、あるいは、オープンダイアログの源流の思想として知られるトム・アンデルセンの考え方の紹介を中心に、筆者自身の実践的思索を加えてまとめられた本。

矢原先生は、九州大学大学院文学研究科の社会学の博士課程におられた方で、現在、広島国際大学の教授。
チャイルドラインびんごという子ども向けの電話相談活動のスーパーバイズも続けておられるらしい。

リフレクティングの手順を画一化したいというようなことではなく、むしろ、伸び伸びと様々な現場で使われるように、スーパービジョンや、事例検討会、職種間連携などでの活用方法を具体的な現場の事例と共に紹介されている。介護職と看護職の職種間連携の活用などもなるほどと感じさせられる。
同時に、「リフレクティング」という流行のキーワードを消費するような「ためにする」活動に対しては、冷淡ないし警戒的で、そのあたり静かな怒りがこもっているところにも、この本の魅力があると思う。

リフレクティングの基本的意義を考えるとき、この最小構成としての「三人」という数には、とても大切な意味が含まれています。 P30

あらためていえば、そこではリニアな二者間の会話に比べ、じっくりと内的会話を行うための「間」と、内的会話を次なる外的会話に新たにうつし込んでいくための「間」、そして、それらを各々の参加者がダイナミックに立場を転換させながら折り重ねていくダイナミックな「場」が創出されているのです。 P31
とあるように、著者のリフレクティングへの理解は、三者関係を基本構造として、一般的な二者間の話し合いとは違う動きをつくるところにみている。

私の立場では、上記は、メディエーションへの記述そのもののように見えてくる。

ADRは、Alternative Dispute Resolutionというより、Authentic Dialogue and Reflectionの略であるべきではないかと、半ばは、思いつきと言葉遊びだが、半ば真剣に考えているのだけれど、そういう方向での理論化にあたって、大変参考になりそうだと思った。
ラボラトリートレーニングやPCAGIPとの関係でも考えてみたい。

2017年01月02日

山下英三郎教授による修復的対話のショートビデオ

正月の読書として、

山下英三郎 (2012) 『修復的アプローチとソーシャルワーク : 調和的な関係構築への手がかり』 明石書店.

を読んでいる。

山下英三郎教授は、スクールソーシャルワーカーとしての草分けの方らしい。
特に、いじめ問題への修復的アプローチの活用を唱えておられるが、とても共感できる。

具体的に言えば、日本では、被害者加害者調停について、被害者の手続参加の側面に注目されすぎ、殺人などの大きな被害が出た事件での適用に注目が集まりがちであることへの違和感であるとか、ファシリテーター(メディエーター)の能力やスタンスを重視する点であるとかの点に、共感した。


修復的対話(コンファレンス編)

高校の演劇部の協力を得たビデオで、とても丁寧に作られている。

2017年01月01日

あけましておめでとうございます

本年もよろしくお願いします。

今年で、福岡に来て7年目になります。相変わらず、いろいろ不慣れですが。

年末にKindleの専用端末を買って、Kindle Unlimitedのお試しをして楽しんでいます。

2016年12月24日

次回の対話調停カフェ

2017年3月18日(土)に開催します。
会場がいつもと異なるのでご注意ください。

紛争管理研究センターWebサイト:対話調停カフェの案内
facebookイベントページ

第6回対話調停カフェのご案内 (Word-docx)

第6回対話調停カフェのご案内 (PDF)

2016年12月21日

増川ねてる『WRAPを始める!』

増川ねてる & 藤田茂治 (2016) 『WRAPを始める! : 精神科看護師とのWRAP入門 : リカバリーストーリーとダイアログ』 精神看護出版.

WRAPについては、岡山・津山の高木成和弁護士に教えて頂いた。

この本は、精神障害当事者が、「自分取扱説明書」を作ってリカバリーを果たすという方法論が紹介されている。

べてるの活動、特に当事者研究、SSTにも似ているが、WRAPはもう少し理念からスタートする個人主義的な感じがした。私もまず自分でもやってみようと思っている。

この本では、コモンくんと呼ばれる看護師の藤田茂治さんが裏方を務めて、精神障害当事者だった増川ねてるさんが表に出て作られている。ゲストを招いての対談コーナーや、別の執筆者による寄稿コラムのコーナーもあり、盛りだくさんな内容。

特に、支援者自身が自らの当事者性に向き合わないとこのWRAPを行ったり伝えたりすることができないという問題が、繰り返し扱われていて、とても興味深かった。

MEDプレゼン2014 増川ねてる WRAPファシリテーター(アドバンスレベル)/地域活動支援センターはるえ野センター長 - YouTube

WRAPの道具箱

2016年12月07日

九大法学部ではオープンゼミ・ウィーク

細々としたゼミではありますが、2年目もなかなかユニークなメンバーです。
来年度も、良い人が入ってくれるといいのですが。

シラバス:紛争管理論ゼミ

2016年12月03日

沖縄HIL終了

2016年11月26日から11月30日までの第15回沖縄HILが終了。
今年は昨年に続きトレーナーとしての参加。

中堀先生とご一緒できて、すばらしかった。

来年は、2017年(平成29年)12月2日(土)~12月6日(水)の予定。



紛争管理研究センター

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