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2008年09月 アーカイブ

2008年09月01日

千手観音

川嶋四郎(2007)「日本におけるADRシステムの現状と課題についての覚書」法政研究,74(3),p35-50

PDFが公開されている論文。
紀要系では増えてきた。

講演を元にしたもののようで流れるように読みやすい。

テミス像ではなく、千手観音のようなものが正義像であるという。
千の目と千の手という限りない慈悲を持っている存在。
・・しかし、限りある予算。そこはどう考えればよいのだろう。

川嶋四郎(2006)「ADR機関の連携可能性と弁護士会の役割 : ADR機関の連携を通した「福岡発連携的正義」の試み」法政研究, Vol.73, No.2, pp.79-111

2008年09月02日

現前毘尼(げんぜんびに)

現前毘尼(げんぜんびに)とは、全員一致(unanimous decision)のことらしい。

アドラー心理学の野田俊作先生が、「もう一つの民主主義」という文章を書いている。
http://jalsha.cside8.com/diary/2008/08/31.html

http://jalsha.cside8.com/diary/2008/09/01.html

大阪・法楽寺
http://www.horakuji.hello-net.info/lecture/sibunritsu/contents/metsujo.htm

2008年09月03日

草の根メディエーション

草の根メディエーションを提唱する岡野内さんのブログです。

草の根メディエーション・フォーラム:So-net blog

どんな展開になるのでしょうか。楽しみです。

2008年09月04日

司法制度改革実施推進会議参与会

司法制度改革実施推進会議参与会

司法制度改革実施推進会議参与会 第6回会議議事概要(平成19年6月29日開催)[PDF]

司法制度改革実施推進会議参与会 第6回会議議事配付資料(平成19年6月29日開催)

司法調停・ADRの統計などが公開されている。

2008年09月06日

早稲田総研トレーニング終了

9月5日、6日の10:00-18:00まで調停トレーニングを行いました。

参加者には、司法書士で家事調停員の方、弁護士で弁護士会紛争解決センターの委員の方、土地家屋調査士、病院職員、行政書士、社労士、市民団体のリーダーがおられました。

わたし自身、とても楽しく実施できました。ありがとうございました。

2008年09月07日

姫野忠義氏

姫野忠義氏は、宮本常一の弟子で、地方の風習などについてのドキュメンタリー映画を作っておられる方。

東京新聞にインタビューが出ていて興味を持った。

民族文化映像研究所:民映研

民映研ジャーナル

イザイホー
寝屋子
集落の成り立ち
豊松祭事記
奄美のノロのまつり

興味深い。

2008年09月08日

日調連

財団法人 日本調停協会連合会のWebサイトが、充実してきている。以前見たときはほとんど何もなかったと思ったのだが。

2008年09月09日

法社会学者ブログ

ルーマン研究で有名な、福井康太先生が、にこにこと近づいてきて、ブログを見ていますよ、と言ってくださる。

わ、わたしも、見ていますよ、と、無意味な返事しかできなかった。す、すいません。

ご一緒した研究会では、福沢一吉先生が、つくば言語技術研究所・三森ゆりか氏の仕事について紹介された。

「論理」というキーワードから受ける印象よりは大分広い視野での教育手法のようだ。

例えば、赤ずきんちゃんの物語を、オオカミ・猟師・赤ずきん・・と立場を変えて組み立ててみると言った活動をするのだそうだ。

認知行動療法由来のSST(ソーシャルスキルトレーニング)にも似ているし、平田オリザ先生の演劇からの対話論にも似ているし、フィンランドメソッドのフレームワークを使った表現練習にも似ているところがあるとおもった。

2008年09月10日

愛媛和解支援センターで5周年記念シンポジウム

10月25日(土)、26日(日)に愛媛和解支援センターで5周年記念シンポジウムがあります。

予定がようやく決まったようで、わたしも参加します。
JMCの総会と重なってしまい、残念ながら、JMCの総会の出席記録が途絶えてしまいます。)

興味のある方はご連絡いただければ、案内文を個別にお送りいたします。

メールフォーム

2008年09月11日

愛知の社労士会

愛知県社会保険労務士会で、調停トレーニングを実施しました。(単独講師)

同会の記念すべき第1回の研修だったようです。
10:00-18:00で、24名の参加者でした。

トレーニングを見て、制度設計上の問題に気づいたとおっしゃっていただいた方もいて、やってよかったなと思いました。

2008年09月13日

トレーナーの心がけ(暫定版)

わたしがトレーナーをする場合に心がけていることを紹介。
何かのご参考になれば。

1.上手な人のサルマネをしないこと
 ネタで使えるものは使わせていただくことにして(なるべく出典を言及して)、しかし、自分の言葉で説明できないことはあきらめて、自分なりの方法を試みること。(南山大・山口真人先生の教え)

2.配付資料などの準備を丁寧に行うこと
 対話的にクラスを仕切るのは大変である。特に、参加者に何らかの活動をしてもらう場合、「活動の手順」と「活動の意図」を明確にしないと混乱するし、意味がわからないイライラがつのる。(自由にふりかえり、などという言い訳はしない)口頭の説明で済みそうな活動でも、なるべく配付資料にして、それを参照しながら説明することで、混乱を最小限にする。

3.相手の意見の確認と、自分の意見の提示を区別すること
 これはいまだに時々失敗するが、意見を確認することと、それにどういう意見を自分が持っているかを提示することをはっきり区別して話をすること。(これはトレーニングだけでなく、メディエーションにおいても非常に重要。)

4.反省をすること
 講座を実施したら、よかったことと改善点を反省すること。反省点が多すぎるときにも、重要な具体的な改善点を少しだけにしぼって、次の機会に備えること。(自分に対する寛容の精神で)

2008年09月14日

高校での「いじめ」後の対話例

生徒指導と修復的司法 ― いじめ事件におけるVOMの活用 ―

昨日、日蘭法学会というのに出た。司法における市民参加がテーマだったのだが、オランダの先生が、被害者加害者調停(VOM)について、メリットと共にリスクがあるという話を紹介していた。

それに対して、ある裁判官が、「日本では、被害者加害者調停制度はできたがほとんど使われていないのだが、オランダでも同じか」という質問をした。
回答は、「ヨーロッパでもオランダでもVOMは近年使われるようになってきている。増加傾向にある。利用の形態には、(1)刑事訴訟手続に替えて行うもの、(2)刑事訴訟手続と共に行うもの、(3)刑事訴訟手続の後に行うものがある。(1)は近隣騒音や家族内など、比較的軽微な刑事事件である。VOMにはメリットはあるが、何でも良いというものではない。リスクを評価しなければならない。」

2008年09月15日

1988年の夢

私には、こんな夢がある。調停裁判所を地裁・簡裁・家裁とは全く別個の建物にし、夏には前庭を盆踊りに使用でき、建物は市民講座とか趣味講座に開放するなど、怖い裁判所というイメージをなくしてしまう。調停委員は、話の聞き方だけをみっちり講習を受け、調停では一切自分の意見を言わず聞き役に徹し、ただ当事者が自発的に解決案を出せるようにうまくリードできる、そんな人が良い、と。
竜嵜喜助(1988)「調停制度の現状と問題点」『民事訴訟法の争点<新版> ジュリスト増刊』、p58-61

2008年09月16日

国民生活センターのADR

「独立行政法人国民生活センター法施行規則」公布(中央省庁からのお知らせ)_国民生活センター

パブコメ

パブコメの結果の公表が見あたらないのだが、施行されている。

2008年09月17日

東弁で講演

昨日(2008年9月16日)、東京弁護士会紛争解決センターで、2007年に受講したPepperdine大学の調停トレーニングの紹介について、大村扶美枝弁護士と講演をしてきました。

2008年09月18日

原後先生を悼む

asahi.com(朝日新聞社):元日弁連理事の原後山治さん死去 - おくやみ

今年の8月25日に原後山治先生が亡くなっていたということを知った。

一度お目にかかりたいと思っていたのにとても残念。
二弁仲裁センターを立ち上げた中心人物。

原後山治ブログで、音声も聞ける。

心構えにおいて、裁判所みたいに弁論主義という影に隠れて法廷でいかに目を開けたまま眠るかというのと違って、これはやはり誠心誠意やらなければいかんのです。・・僕は裁判官を救いたいと思うんですよ。みんな良心的で一生懸命なんだけれども、できないようなシステムなんです。それのアンチテーゼとしての仲裁では、退職した裁判官たちが自由に、皆さん喜んで、喜々としておやりですよ。
P136 那須弘平他「弁護士会仲裁と法化社会(プレシンポジウム座談会第2回)」第二東京弁護士会編(1997)『弁護士会仲裁の現状と展望』(判例タイムズ社)117-151頁

日本は国民から武器を奪ったわけですよ。刀狩りをしたんですよ。ところが、それにかわって正義を実現するシステムがあまりにも弱くあまりにも不親切だ。私は、国民は裁判に大きな不満を持っている、と思います。国民の裁判への不満というのは、金がかかるとか時間がかかるとか煩わしいという外形的な問題よりも、裁判所の解決してくれる判断の内容が納得できない、あるいはやり方が納得がいかない、一言でいうと非常に不親切な裁判をしているという受け止め方だと思うんです。・・国民がサービス機関としての裁判所に要求しているのは、親切に丁寧によく聞いてくれて、そして納得させてほしいわけです。そのためには必要な時間と必要な設備を作ってやってほしい。・・裁判所のシステムそのものが財産的にも人的にも物的にも全ての点で非常に粗末であるということです。
P88
那須弘平他「弁護士会仲裁と法化社会(プレシンポジウム座談会第1回)」第二東京弁護士会編(1997)『弁護士会仲裁の現状と展望』(判例タイムズ社)81-116頁

追記

原後山治(2005)「日本司法の非リアリズムについて」『山梨学院ロー・ジャーナル』創刊号(PDF)

2008年09月19日

話し手・聴き手・書き手の3人組ワーク

TipsTriad - トライアド・インタビューの作法

早稲田大学人間科学部・向後千春教授(教育工学)が紹介している方法。

単にインタビューするのではなくて、3人目が文章化をする。
話し手、聴き手、書き手のそれぞれが勉強になる方法で面白い。

以前、平田オリザ先生がおっしゃっていたのだが、日本の普通の教育では、決まり切った答え方を再生させる方法と、まったく自由にやらせる方法(そして権力的・権威的に評価するだけ)の二極化している。
「自由にやる」ためには、「型」があったほうが便利であるのだが、「型稽古」の一つとして面白いと思った。

2008年09月20日

放送大学の講座がネット公開

NIME-glad ビデオ検索 - 登録ビデオ一覧

おぉ、山本和彦先生によるADRの講義も聴ける。これ


2008年09月21日

成分チェッカー

メディエーションには、何の関係もないネタですが。

以前の会社の友人が、ネタソフトを作って公開したのでリンク。

成分チェッカー
その説明

ネット上での情報の”シェア”を調べることができる。
例えば、

 「調停」には 0.2913 パーセントの「ヱ」が含まれています!

とか、そんなかんじで。

2008年09月22日

神奈川県行政書士会で調停トレーニング

ADR法の認証をめざしている神奈川県行政書士会で、9月20日21日の二日間、調停トレーニングをさせていただきました。

大村扶美枝弁護士と二人でのトレーニングで、こちらは息が合っているつもりだったのですが、参加者から見てどうだったでしょう?

2008年09月23日

穂積重遠先生の話

愛媛では、基調講演をしなければならなくなった。
現在の予定としては、「穂積重遠と大正期の調停」(仮題)である。

はじめて話す内容なのでうまくいくかどうかわからないのだが、調べてみると案外面白いことがいろいろ見つかった。
穂積重遠のお父さんは穂積陳重という学者で、民法起草者の筆頭。この穂積陳重と弟の穂積八束(民法出でて、忠孝滅ぶと言った人)は、愛媛の宇和島出身ということから、愛媛での話には向いていないこともなかろうと。

穂積重遠は、戦後に最高裁判事として尊属殺人違憲の少数意見を書いたリベラリストなのだが、借地借家調停では、東大法学部の教授であるとともに、みずから調停委員として活動している。
戦前の調停と言えば、封建主義一色かと思いきや、大正デモクラシーの雰囲気もあって、案外みずみずしいのだ。

・・といったことを、話す予定です。

愛媛和解支援センター5周年記念シンポジウム

2008年09月24日

廣瀬氏の調停論

廣瀬忠夫(2005)「私の調停論とその実践」『調停時報』162号、2005.12

トレーニングの参加者の方に教えていただいた論文。

東京家裁で調停委員として、同席調停にも取り組んでこられた方のもの。
文章も達意で、なんとなくお人柄が出ている。
個人的には6割以上の成立率とのこと。
共感する内容が多かった。

むしろこういう方がトレーナーになるとよいと思うのだが・・(私はぜひ受講してみたい)。

2008年09月25日

ADR法認証:日本産業カウンセラー協会、兵庫県弁護士会

しばらく止まっていた法務省のADR法認証が再開したようです。

日本産業カウンセラー協会(No.19)、兵庫県弁護士会(No.20)

法務省ADR法認証リスト
産業カウンセラー協会ADR
兵庫県弁護士会仲裁センター

産業カウンセラー協会の事例は、研修資料に使うことを予め宣言しているのですね。


第6条 調停手続は公開しない。ただし、センターが行う研究又は研修の資料として活用するため、すべての当事者の同意を得て、終了した調停手続の概要(当事者、第31条に規定する利害関係人その他調停手続に関与した者(以下この条において「当事者等」という。)の氏名又は名称(法人である場合は代表者の氏名を含む。以下同じ。)及び紛争の内容が特定されないようにすることその他当事者等の秘密保持に配慮した措置を講じたものに限る。)を印刷物の配布その他の方法により公表することができる。
産業カウンセラー協会ADR専門委員会規程
http://www.counselor.or.jp/adr/kitei.pdf

2008年09月26日

イギリスの法律相談、初診行動の研究

濱野亮(2008)「司法アクセスにおける相談機関利用行動 -イングランドの現状を参考にして-」『民事司法の法理と政策 小島武司先生古稀祝賀記念論文集(下)』商事法務、148-182頁。

とても面白い論文。
ミステリーショッパー(mystery shopper)と呼ばれる”仕込みの”相談者が、当該機関の精通分野外の法律問題を相談し、相談機関の対応を調査したもの。

驚くべき結果が明らかになった。相談機関が自ら助言したケースのうち、六六%について、他機関を道案内しなかった判断は正当化できないと評価された。 (略) そもそも、知識が不足しているのであり、かつ、そのことを自覚せず、謙虚さも欠き、クライアントの利益を損ねているのである。この点は、ソリシタと非営利相談機関のボランティア相談員との間には大きな差はなかった。 P169
不適切な助言のパターンとしては、1)安易なあきらめ、2)具体的助言を欠いた一般的情報提供、3)法的な支えのない空疎な助言、4)不正確な法情報、があるという。

善意で働いている人を試すようないやらしい調査研究手法ではあるけれど、善意があるからこそ間違った癖が固着しているところもあるだろう。
ADRを考える上では必読だと思った。

Richard Moorhead and Avrom Sherr, "An Anatomy of Access: Evaluating Entry, Initial Advice and Signposting using Model Clients" (Legal Service Research Centre, 2002)
modelclientpaper(pdf)
Legal Services Research Centre

2008年09月27日

言語技術教育本

三森ゆりか(2002)『論理的に考える力を引き出す―親子でできるコミュニケーション・スキルのトレーニング』(一声社)

交渉教育研究会で教えていただいた本。
論理的な思考や、表現、コミュニケーションの育成のための教育を実践しておられる三森ゆりか氏によるもの。
いろいろ練習問題がその方法とともに載っているので、実際にやってみることができるところがよいと思う。
事実と意見を区別する練習や、立場を明らかにして理由を2つ挙げますと言ってから話をする練習など、非常に基本的なことだけれど、日本人で教育されていない人は多いはずである内容が扱われている。

一方、アマゾンの書評でも書かれていたが、日本語において主語を明確にして話すことが論理的かと言われると違う気がする。また、5W2Hなどを明らかにしてはっきりくっきり話をしようというメッセージは、そのように話さないものに対して詰問してもかまわないという誤った学習をしてしまうリスクがある様に感じた。(これは筆者の意図とは異なるだろう)
論理的であろうとすることは、外在的に論理的であるとされることだけを扱うのではなくて、論理の形が明確でないものにきちんと向き合おうとするところにこそあると思うからだ。

以前のエントリー

2008年09月28日

にいがたADRセンター

ADRCenter - 新潟県司法書士会ホームページ

新潟県司法書士会のADRセンターの案内が公開。
900円分の切手だけで申立ができるということ。

サイトの案内も誠実な印象。
これからどうなるか・・楽しみなような、心配なような。

2008年09月29日

国会での質問記録

衆議院議員長妻昭君提出製造物責任(PL)法施行にともない設立された裁判外紛争処理(ADR)機関であるいわゆるPLセンターの中立性に関する質問に対する答弁書(2002年4月5日)

衆議院議員長妻昭君提出製造物責任(PL)法施行にともない設立された裁判外紛争処理(ADR)機関であるいわゆるPLセンターの中立性に関する質問。

2008年09月30日

米国模擬裁判

米国訴訟 模擬裁判形式セミナー№209S1

インターネット映像配信

参加してきた。
陪審のトライアルをかなりリアルに再現したもの。

日本の民事裁判を模擬でやると、ナレーションというか、解説が相当ないとわからないだろうが。

ディスカバリーで整理した証拠を中心に、ギリギリとしたやり取りを繰り返していた。
契約を無視してビジネス関係を解消されたヨーロッパの販売会社が、アメリカのコンピューターゲームメーカーを相手取った紛争である。

最後に陪審審議をアメリカ人5人、日本人5人それぞれ5分ずつ(?)行った。
結論としては、アメリカ人陪審も日本人陪審も4:1で原告勝訴となったが、その時間の使い方が違っていて興味深かった。

アメリカ人の陪審は、司会者役が、「互いに割り込みをしないというルールで進めましょう」と言って開始し、それぞれが一巡して話をした。立場と理由を説明するという役割もそれぞれが理解していた。その後、少しだけディスカッションになった。

日本人陪審は、司会者役が、いきなり「まずわたしから始めます」と言ってスタートした。そして、会社名を名乗って自己紹介をした。二番目の人がひとつ目の論点を話おわったときに、論点毎に言っていくことにしましょうと進め方の提案を司会者役が行った。日本人陪審は、全員会社名を名乗った。日本人陪審の話は二番目の論点を議論する暇もなく時間オーバーになった。

議論の中身としては、アメリカ人陪審も日本人陪審も同じようなところに指摘があり、理解度に差があったとは思えない。短い時間に端的に立場と根拠を述べるという話し方ができたのはアメリカ人陪審であり、日本人陪審はできなかったように見えた。

この案件で、調停だったらどういう展開になったろうとも想像したが、結局当事者の状況認識(自分がどの程度有利と考えているのか)にかなり依存する事件だろうと思った。

模擬裁判を見るなどして、裁判手続を良く理解すると、その限界が見えるので、調停の存在意義についても良く理解できるのではないかという気がした。

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