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2017年09月 アーカイブ

2017年09月03日

慎泰俊『ルポ児童相談所』

慎泰俊(2017)『ルポ 児童相談所: 一時保護所から考える子ども支援』 (ちくま新書1233)

児童福祉関係の勉強をしていて読んだ本。とても勉強になった。
現場の取材をかなりした上で作られていて、問題提起に説得力があるだけでなく、現場への敬意が感じられる内容になっている。

しかし、それにしても、児童相談所にある一時保護所の運用がこれほどひどいとはと驚かされる。
現在の一時保護所では、多くが虐待の被害者で、かつてのように非行少年が保護されているという割合は少ない。しかし、一時保護所の少なからぬ場所では、少年院的というか、刑務所的な扱いが未だに横行しているらしい。
そうでなく、人間的な保護シェルターとしての運営がされているところとの差があまりに激しいというのが著者の主張だ。

2年前の報道番組の動画が、YouTubeで見られるので、リンクしておくが、これは東京都の例で、いまだにコートを100周走らせるといった、体罰としか思えないことが、「個別指導」の名目で続いているのだという。

(1) 2015/05/07 news every 特集 児童保護施設の現実・子供たちの声に責任者は? - YouTube

「一時保護所」とは、どういう場所なのか|ちくま新書|webちくま

(1) 少子化対策 児童相談所 一時保護所 慎泰俊 - YouTube

厚生労働省:「新しい社会的養育ビジョン」

2017年09月11日

第8回対話調停カフェ、無事終了

以前参加させて頂いたNSD(ネオ・ソクラティック・ダイアローグ)の方法を参考にして、「例を使って考える」という試みとして、「ガマンって何」を考える試みを行った。

「カフェ」らしく、軽さと真剣さのある場にはなっていたとは思う。

ガマンとは他への配慮であると言った人もいれば、ガマンとは結局自分を守ることであると言った人もいたり。はたまた、ガマンとはヤセガマンであるといった禅問答のような考えも出たりと、興味深いやり取りが深まりつつあった。

次回の日程も11/4に決めました。調停デモをやります。

対話調停カフェ
https://www.facebook.com/events/170274123536060/

2017年09月14日

中村絵乃 「アメリカの「対立から学ぶ教育」」


アメリカの「対立から学ぶ教育」~誰もがピースメーカーになれる教育実践|図書館|チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)

社会的感情的学習(Social and Emotional Learning)との関連を言及。

2017年09月16日

熊大でのアンブライト博士による修復的司法ワークショップ

Mark Umbreit教授による3時間ほどのワークショップ。

仏教から、
Cultivate virtue. (徳を積む)
Do no harm. (悪をなさない)
Tame the mind. (Tame your ego.) (マインド、エゴをなだめる)
の3つを学んだ、といった話をおっしゃっていた。

本当のゆるし(Authentic forgiveness)は、奇跡として起きるが、その奇跡を待つための本物の活動というものがあるはずで、それを追求している迫力のあるワークショップだった。

会場に来られていた参加者も興味深い実践者や学習者ばかりという印象を受けた。

Being with the Energy of Forgiveness

2017年09月19日

映画「おとなのけんか」

子どもがケンカをして怪我をさせたということで、その両親が話し合う……うちに、どんどんケンカになっていくという話。ゲオのレンタルビデオで見た。

もともとは、舞台劇だったそうで、舞台劇のタイトルは「God of carnage」、映画の原題は「Carnage」。Carnageというのは、虐殺の意味。

脚本家の4人の登場人物全員への悪意をたっぷり込められた作品で、ブラックユーモアが濃密。

被害者の両親対加害者の両親という形で話し合いははじまるが、夫婦間の互いへの失望が話されたり、男性連合、女性連合ができたり、子どものことそっちのけの男同士の対決、女同士の軽蔑のし合いも出たりと、目まぐるしい。

加害者側の父親が弁護士で、謝罪するために相手の夫婦の家にいるのに、ケータイに出て、クライアントへの助言をしまくる。その内容も、製薬会社が薬害を疑われているが、握りつぶせという指示である。

2017年09月24日

北海道行政書士会での研修

9/22-23の2日間、調停人養成講座の基礎編研修を実施。

全道から参加頂き、また、助言弁護士のお二人、また東京の伊藤浩さんも参加してくださった。
参加者は25名。

行政書士会単位会で、まとまった時間を取った研修は、とても久しぶりのように思う。

2017年09月27日

ゼミ合宿終了

今回は、阿蘇青少年交流の家で二泊三日。

初日には、國弘正樹弁護士に講演をしていただき、二日目は、学生の進行でのワークショップで、多数ステークホルダーの合意形成などを含めて勉強三昧、三日目はそば打ち体験なども行うという充実した企画になった。

國弘先生、ありがとうございました。

阿蘇青少年交流の家(国立青少年教育振興機構)

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