(社)家庭問題情報センター:夫婦同席相談
FPIC:《夫婦同席相談》を始めました
ADR法認証もとると書いてあります。
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FPIC:《夫婦同席相談》を始めました
ADR法認証もとると書いてあります。
第二東京弁護士会仲裁センター運営委員会[2007]『ADR解決事例精選77』(第一法規)
1990年に設立された、民間型で分野非限定という意味で、最初のADR機関が二弁仲裁センターである。
その最新の事例集。
各事例には、「心証開示」やら「促進型(自主交渉援助型)」やらの分類もなされている。
本物の事件がこうして解決されているという事実は重い。
以前のエントリー:仲裁センター規則・候補者名簿
ちょうど一年前にスタート。
いろいろありました・・
*
ブログを書いていることは、メリット・デメリットがある。
デメリットを考えてみる。
まず、こういうことを嫌いな人がいることだ。
そういう人は何も忠告せず、いきなり切り捨てるだろう。
組織にいると上司がそうである可能性があるが、組織にいなくてもそのリスクは存在する。
普通はそのデメリットをなくすために匿名にするのだろうと思う。
しかし、わたしの場合は匿名にするとどうも書くのが続かない。
メリットにはいろいろある。
『知的生産の技術』で梅棹忠夫は、「ミニ論文」という概念を言っている。
200字とか、センテンス2つ、3つの思い付きをメモとして保有しておくことが、発想のタネになるという主張である。
まとまった文章は、時間をかける必要があるが、わたしのような超短文では、あまり時間はかからない。
しかし、そんな暇があるなら、本を書いたり、論文を書くべき・・という考えがあるのは事実だが。
また、備忘の意味も大きい。自分で書いたことを忘れていることが多いが、それ以上に、なんとなく覚えているので、自分でもう一度検索することである。
レイモンドJ.コルシニ、金子賢監訳[2004]『心理療法に生かすロールプレイング・マニュアル』
アドラー派の心理学者が書いたロールプレイの本。
日本語訳は教育関係者でアドラー心理学のグループとは必ずしも関係がないようだ。
事例が豊富で、また、一つ一つの章が完結したメッセージを持っていて読みやすい。
水泳を引き合いに出して、ロールプレイという全体的アプローチ(ホリスティックアプローチ)の有効性を言っている。(P11)
座学で教えるより、安全なプールで水に浸かりながらいろいろ試すほうが有効ではないかと言っている。
ロールプレイは、畳の上の水練にすぎないとも言われることもあるが、畳なのか、プールなのかによって大違いである。
あせらず励むこと。単純な問題を、単純な方法で取り扱うこと。一度に多くを行なわないこと。そして、結果を待つこと。P154
教育論なのだが、主にコミュニケーション論だった。
「資格をとる」ために、フレーズを覚えて吐き出すような暗記勉強をするということから、いかに遠いところに学びはあるかということを、クドクドと書いている。
資格がない「若者」が資格を求めてうつろな疾走をすることに対して、著者は冷ややかである。
(わたしは、この冷ややかさに違和感がある。)
言い換えれば、学ぶものが自分自身学びたい本質的な問いを立てて、その問いを投影できる人を見つけることができたら、それが最高の先生であり、なにか有用な「情報」や答えを与えてくれるのが先生だと考えるから間違いなのだということを言っている。
引用文を読んでいただいたらおわかりになるとおもうが、中高生を読者として想定してある新書向けに書かれたもので、とても読みやすい。
こういう入門書こそ一生懸命書くというスタンスは見習うべきだと思った。
学ぶというのは有用な技術や知識を教えてもらうことではありません。 ・・ 私は上で、プロの人なら言うことは決まっていると書きました。 それは、「技術に完成はない」と「完璧を逸する仕方において創造性はある」です。 この二つが「学ぶ」ということの核心にある事実です。 P31-32*
今聴いたばかりの話を「ずっと前から聴きたいと思っていた話」だと思うのは、よくあることなんです。
「一目惚れ」がそうでしょう?
「一目惚れ」というのは、「今あったばかりの人」のことを「ずっと前から合いたいと思っていた人」だと信じ込むことですよね。この人とは「いつか出会うことを運命づけられていた」というような不思議な既視感が気分のよい対話でも経験されます。
気分の良い対話では、話す方は「言うつもりのなかったこと」を話して、「ほんとうに言いたいことを言った」という達成感を覚えます。聴く方は「聴くつもりのなかった話」を聴いて、「前から聴きたかったことを聴いた」という満足感を覚えます。言い換えると、当事者のそれぞれが、そんな欲望を自分が持っていることを知らなかった欲望に気づかされる、という経験です。
まさしく、それを経験することが、対話の本質なんです。
P71*
みなさんは、まだお若いからビジネスというものの経験がないでしょうけれど、この機会に良く覚えておいて下さいね(私は実はむかし友人たちと会社を経営していたことがあるのです。学者になるために引退しちゃいましたけれど)。
その経験から申し上げますが、ビジネスというのは、良質の商品を、積算根拠の明快な、適正な価格設定で市場に送り出したら必ず「売れる」というものではありません。
・・
交易が継続するためには、この代金でこの商品を購入したことに対する割り切れなさが残る必要があるのです。クライアントをリピーターにするためには、「よい品をどんどん安く」だけではダメなんです。「もう一度あの場所に行き、もう一度交換をしてみたいという消費者の欲望に点火する、価格設定にかかわる「謎」が必須なんです。
P81*
恋人に向かって「キミのことをもっと理解したい」というのは愛の始まりを告げることばですけれど、「あなたって人がよーくわかったわ」というのはたいてい別れのときに言うことばです。
ごらんの通り、コミュニケーションを駆動しているのは、たしかに「理解し合いたい」という欲望なのです。でも、対話は理解に達すると終わってしまう。だから、「理解し合いたいけれど、理解に達するのはできるだけ先延ばしにしたい」という矛盾した欲望を私たちは抱いているのです。
P102
堀公俊, 加藤彰,加留部 貴行[2007]『チーム・ビルディング―人と人を「つなぐ」技法 (ファシリテーション・スキルズ)』(日本経済新聞)
巻末にアイスブレーク集があって、半分はこれを目当てに買った。ファシリテーション協会のサイトで紹介されていたものとかなりかぶっているが、さらに増えて全部で120個整理されている。
ファシリテーション本の次に、チームワーク本に移行するのは、『会議が絶対うまくいく法』の次に『チームが絶対うまくいく法』を書いたデイヴィッド・ストラウスのやり方を類推させる。
ちょっと気になっているのは、ファシリテーションは、ある意味一期一会的な時空間への働きかけのスキルということでよいのだが、チームワークを考えるときには、組織というチームの上位の存在をどう考えるかという点である。
もっと突っ込んで言うと、組織の目的設定がまともでなければ、うまくいかないチームワークは成員を守る働きがあるのに、それをうまくいかせてしまうと、まともでない組織に成員を動員する方法になってしまう。
そうならないためには、ファシリテーター倫理も必要だが、単なる個人のスキルというより、もう少し手続設計的な視点が必要だと思う。
例えば、ISOの消費者ADRでは苦情を単に聞きおくだけでなく、会社組織がそこでのメッセージを生かすプロセス設計が求められている。同様に、会社内チームビルディングでも、その部分がないとと思うのだ。
以前のエントリ:同じ著者による『ファシリテーション・グラフィック』
歌人の枡野浩一が、離婚調停と裁判を進めながら連載していた書評小説。
著者は、別れたくない夫であり、別れることは認めるとしても、なんとか子どもに会いたい夫という立場である。
ストーカー防止法をふりまわす元妻側の弁護士への憤りなどは真っ当なのだが、何が真っ当であるかというのもなかなか難しい問題だ。
解説で穂村弘が、ネットで批判を受けると、わざわざ出かけて行って相手の目の前に現れて反論するという枡野の過剰としかいいようがないふるまいを紹介している。
子どもが食事前に大声でイタダキマスと叫ぶのを見てビクッとする大人のような気分がすると言っているが、たしかに真っ当な過剰さ、あるいは過剰な真っ当さが迫ってこられるとたまらんだろう。
そういう意味でウソをついてまでストーカー防止法を言いたくなる元妻にだんだん共感する部分がでてくるという奇妙な本である。
もうちょっとわかる言葉で話してよ。弁護士ぬきで。日本の文字で。というのは、名歌だとおもう。
あるアメリカ人のADR学者先生一家のお供で朝から夕方までご一緒する。
銀座のApple Storeで待合せ、コロッケ蕎麦が名物という銀座七丁目のよし田というお蕎麦屋さんで、昼食をとり、デザートには別の店でかき氷を食べる。かき氷のことは英語で、shaved iceと言うらしい。髭剃りのshaveと同じ言葉を使うとは・・知らなかった。
先生の奥さまは、大相撲好きなので、両国国技館内にある相撲博物館に行き、さらに、江戸東京博物館へとはしごをする。
江戸東京博物館は、英語の展示もあり、満足していただいたようだ。
風船爆弾の展示があった。
英語で描かれている東京の地図サイトはないものかと調べたのだが、見当たらなかった。
Yokoso Japanとか言っているのに・・
というのを入れてみた。
このブログの読者が、読んでいる別のブログをリストアップしたもの。
ソーシャルブックマークみたいなものだが、自動計算されるところが面白いのだろう。
トップページの右の上のほうに置いてみたので分かると思いますが、飽きたらはずすかもしれません。
東京新聞:異例の大ヒット 怒らせ方DVD ハウツーものパロディー化 独特のお笑いセンス:放送芸能(TOKYO Web)
このDVDはあくまで冗談のようだが、わたしが3月に受けたPepperdineのトレーニングで、「怒らせ方」にはどんなのがあるか、また対処方法は、といったコマがあった。
たまには、海外のニュースを。
NY市では、2004年から行なっていたパイロット事業を拡大し、新たな3年のプロジェクトを開始するようです。
以下、Cybersettleのプレスリリースと、New York Law Journalの記事(英語)。
Cybersettle :: Press Releases - New York City to "Cybersettle" More Cases Online ::
Legal Technology - Cybersettle Helps NYC Resolve More Claims
辻井啓作[2003]『独立開業マニュアル―これだけは知っといてや』 (岩波アクティブ新書)
ファシリテーショントレーニングなどを手がけられているmarkyさんこと青木将幸さんのサイトで紹介されていた本の中で、異彩な雰囲気を放っていたので読んでみた。
全編関西弁で書かれた、独立開業する人へのアドバイス。
見開きの写真を見るとかなりのおじさんに見えたが・・同い年だった。失礼しました。
自営といってもいろいろあるが、調査だったりコンサルティングだったり、あるいはトレーニングだったりというサービス業型の独立開業は案外あるのではないかと思うが、筆者自身そのような立場であり、自分の経験を踏まえて、懇切丁寧に怪人21面相ばりの関西弁で語りかけてくれる。
知っておくべき知識以上に、気持ちの持ち方について、独立とは、営業とは、ひとづきあいとは、自分を育てるとは・・といった問題への考え方の指針を示している。
モラリッシュな本だ。
結城浩さんの仕事の心がけを思い出した。
相手から不条理な悪い言葉が渡されたとき、それは自分の中には取り込まない。きちんと聞くけれども受け入れない。感情的なフレイバー(香り)を剥ぎ取った事実だけを受け取ること。
以前のエントリー:きたみりゅうじ『フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました』
角田光代[2004]『対岸の彼女』(文藝春秋)
角田光代さんの直木賞受賞作。
上手な小説だなぁとおもう。
葵さんと小夜子さんという二人の女性が主人公なのだが、葵の少女時代の回想の描写と、小夜子さんが葵さんの会社で働く現在の描写が交互に進んで行き、最後に重なってくるという仕掛けがある。
平田オリザさんが、イジメはなぜ、どういう風にして起こるかがとてもうまく書いてあると紹介してくれたので読んだ。
希望がない状況では無意味な序列化をするしかなくなってくるというのは、よくわかる。
角田さんも演劇の経験があるらしい。
そのためか、人物造形がはっきりしていてわかりやすい。
その分、未解決な問題もいろいろ気になったのだが。
例えば、葵さんのお母さんはどうなったとか。小夜子さんの夫や姑との関係はこれからどうなっていくんだろうかとか。
九州大学紛争管理研究センターのWebサイトがリニューアルされている。
院生さんの書いたコラムが読めるが、なんと、英語、韓国語にも翻訳されている。すごー。
アドラー心理学の野田俊作先生が、「ジャーナル」という自己成長を目的として、ノートに考えたことを書くという手法を紹介している。
ポイントは、他人が読んでも分かるように文章化をするということだそうだ。
アイデアマラソンとも似ている。
以前、カリフォルニアのメディエーション機関で、学生さんには、メディエーションセンターで電話受付などの手伝いをしてもらいながら、毎日、今日何を学んだかをノートに書くというワークを課しているという話を聴いたことがある。
過去のエントリー:アイデアマラソン
1997年のGAO(米国会計検査院)のレポート。
組織内ADRのケーススタディを行なっている。民間5社、公共公益5社。
建築のBrown & Rootや、USPSも。
GAO/GGD-97-157
http://www.gao.gov/docdblite/summary.php?rptno=GGD-97-157&accno=159133
(英語)
子どもの心を静めるだと。なんとおこがましい、また、操作的なタイトルだなと思ったが、原題は、「24の自分を落ち着かせるツール」だった。
この差は大きいと思うのだが、邦題をつけた人は、この方が売れると思ったのかな。
内容的にはとても、まっとうだった。
(注意)人は(大人でも子どもでも)本当に怒っているときは、たとえよかれと思っていることであっても、アドバイスされるのも提案されるのも望んでいません。P13
と書いてあって、可笑しい。
要は、気持ちをしずめる24の方法(以下の24個)を順に紹介してある本である。
もともとは、この24個の方法がカードに書いてあって、それは、子ども向けのワークショップで使う目的のものだったらしい。
●からだを使う
大きくからだを動かす
怒りの感情をふり落とす
落ちついて深呼吸する
自分のからだを抱きしめる
●聞く・話す
誰かと話す
前向きな独り言を言う
音楽を聞く
おもしろい歌を歌う
●見る
本を読む
外をながめる
静かな場所を思い描く
水槽を見る
●ものをつくる
絵を描く
手紙を書く
何かをつくる
パンを焼く
●自分をなぐさめる
抱きしめてもらう
水を飲む
暖かいお風呂に入る
おやつを食べる
●ユーモラスな方法
おもしろい本を読む
ゆかいなビデオを見る
状況のユーモラスな面を見る
おどけた顔をする
P15
以下抜書き。
怒りとは、ある状況に対するからだの反応です。 怒りは、エネルギーのひとつの形です。 怒りそれ自体はよくも悪くもありません。でも、怒りを表現する行為によって、問題を引き起こすことがあります。怒りは怒りを増幅します。
・・怒りをためこむと、その怒りをもちつづけることになります。
・・
P5感情と行動を区別することが大切です。
どんな感情も○ですが、行動には○と×があります。
まず感情がめばえ、次に行動が続きます。子どもが怒りを感じているときには、「イライラするのはいいけど、ものを投げるのはだめよ」と言いましょう。
P9
Willcomユーザーになって約1年。
使い勝手は、以下のような感じです。
○長所
マルチ割引というのがあって、通話用のPHSとPCのモバイル接続用の2回線を契約すると2500円くらい割引になる制度がある。(この割引制度は、割引率はとてもよいのだが、説明がとてもわかりにくい。)
通話料、パケット代がケータイより安い。
AirEdgeはよく入る。移動中でも使える。
○短所
通話性能がよくない。電波状況で言えば、ケータイに負ける。特に室内で入りにくい。昔のアステルほどではないが。
また、モバイルでのWebの使い勝手が良くない。レスポンスが遅い。
*
全体としては、あまりケータイに依存しない生活なので、リーズナブルだということで満足して使っています。
入りにくいときは、すいません。
「24時間以内にあった良かったことを話してください」
これは、東京新聞(2007年8月31日朝刊)で、臨床心理士の榊原明美さんが、ワークショップの活動として紹介していたもの。
日本人は反省好きで、ネガティブな側面を見つけるのは得意だが、肯定的な側面に目を向けて話をするきっかけにするのだという。