きたみりゅうじ[2005]『フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました。』(日本実業出版社)
フリーでライターやマンガ、イラストなどを手掛けているきたみりゅうじさんが、生徒になって、税理士に確定申告を中心に、なんのためにどんなことができるのか、しなければならないのかを聞いている本。
サッと読めるが、役に立つ。
吉田信康[2004]『個人事業の“超簡単”経理―これならできる!』(ぱる出版)にも書いてあったが、仕訳を厳密に考える必要はあまりなくて、仕事の経費と、プライベートの出費をきちんと分け、説明できるようにしておくのが肝心なのだそうだ。
デザイナーと登録したらかかるが、文筆業だったらかからない「事業税」の話は、ひとこと、「なんじゃ、この税金」という話だけだったけれど、あとは自分で調べてねということなんでしょう。
税理士が匿名ということで、普通の本にあまり出てこない話も書いてある気もするが、よくよく読むと、それほど過激なことを言っているわけでもない。しかし、税理士の考えていることには裏があるという雰囲気のよく出た楽しい対話ログが中心で、読み物としてよくできている。
楽しませて、得する知識を与えるという見本のような本だが、どれだけ売れているのかはよく知りませんが・・とりあえず、自分で確定申告する人、その可能性のある人にはおすすめです。
サラリーマンはめんどくさくないなぁと実感したいひとにもいいかもしれない。