レイモンドJ.コルシニ、金子賢監訳[2004]『心理療法に生かすロールプレイング・マニュアル』
アドラー派の心理学者が書いたロールプレイの本。
日本語訳は教育関係者でアドラー心理学のグループとは必ずしも関係がないようだ。
事例が豊富で、また、一つ一つの章が完結したメッセージを持っていて読みやすい。
水泳を引き合いに出して、ロールプレイという全体的アプローチ(ホリスティックアプローチ)の有効性を言っている。(P11)
座学で教えるより、安全なプールで水に浸かりながらいろいろ試すほうが有効ではないかと言っている。
ロールプレイは、畳の上の水練にすぎないとも言われることもあるが、畳なのか、プールなのかによって大違いである。
あせらず励むこと。単純な問題を、単純な方法で取り扱うこと。一度に多くを行なわないこと。そして、結果を待つこと。P154