辻井啓作[2003]『独立開業マニュアル―これだけは知っといてや』 (岩波アクティブ新書)
ファシリテーショントレーニングなどを手がけられているmarkyさんこと青木将幸さんのサイトで紹介されていた本の中で、異彩な雰囲気を放っていたので読んでみた。
全編関西弁で書かれた、独立開業する人へのアドバイス。
見開きの写真を見るとかなりのおじさんに見えたが・・同い年だった。失礼しました。
自営といってもいろいろあるが、調査だったりコンサルティングだったり、あるいはトレーニングだったりというサービス業型の独立開業は案外あるのではないかと思うが、筆者自身そのような立場であり、自分の経験を踏まえて、懇切丁寧に怪人21面相ばりの関西弁で語りかけてくれる。
知っておくべき知識以上に、気持ちの持ち方について、独立とは、営業とは、ひとづきあいとは、自分を育てるとは・・といった問題への考え方の指針を示している。
モラリッシュな本だ。
結城浩さんの仕事の心がけを思い出した。
相手から不条理な悪い言葉が渡されたとき、それは自分の中には取り込まない。きちんと聞くけれども受け入れない。感情的なフレイバー(香り)を剥ぎ取った事実だけを受け取ること。
・・これが、なかなか、でけへんな。
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