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エリザベス・クレアリー『子どもの心をしずめる24の方法』

エリザベス・クレアリー、田上時子+本田敏子訳[2007]『子どもの心をしずめる24の方法』(築地書館)(24 Simple Self-Calming Tools by Elizabeth Crary, Parenting Press Inc.)

子どもの心を静めるだと。なんとおこがましい、また、操作的なタイトルだなと思ったが、原題は、「24の自分を落ち着かせるツール」だった。
この差は大きいと思うのだが、邦題をつけた人は、この方が売れると思ったのかな。

内容的にはとても、まっとうだった。

(注意)人は(大人でも子どもでも)本当に怒っているときは、たとえよかれと思っていることであっても、アドバイスされるのも提案されるのも望んでいません。P13

と書いてあって、可笑しい。

要は、気持ちをしずめる24の方法(以下の24個)を順に紹介してある本である。
もともとは、この24個の方法がカードに書いてあって、それは、子ども向けのワークショップで使う目的のものだったらしい。

●からだを使う
大きくからだを動かす
怒りの感情をふり落とす
落ちついて深呼吸する
自分のからだを抱きしめる

●聞く・話す
誰かと話す
前向きな独り言を言う
音楽を聞く
おもしろい歌を歌う

●見る
本を読む
外をながめる
静かな場所を思い描く
水槽を見る

●ものをつくる
絵を描く
手紙を書く
何かをつくる
パンを焼く

●自分をなぐさめる
抱きしめてもらう
水を飲む
暖かいお風呂に入る
おやつを食べる

●ユーモラスな方法
おもしろい本を読む
ゆかいなビデオを見る
状況のユーモラスな面を見る
おどけた顔をする
P15

以下抜書き。

怒りとは、ある状況に対するからだの反応です。 怒りは、エネルギーのひとつの形です。 怒りそれ自体はよくも悪くもありません。でも、怒りを表現する行為によって、問題を引き起こすことがあります。

怒りは怒りを増幅します。
・・

怒りをためこむと、その怒りをもちつづけることになります。
・・
P5

感情と行動を区別することが大切です。
どんな感情も○ですが、行動には○と×があります。
まず感情がめばえ、次に行動が続きます。子どもが怒りを感じているときには、「イライラするのはいいけど、ものを投げるのはだめよ」と言いましょう。
P9



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2007年08月27日 06:01に投稿されたエントリーのページです。

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