NIRA政策フォーラム ADRの現状と展望
第7回NIRA政策フォーラム 「裁判外紛争解決(ADR)の現状と展望」
英国のFOS(金融オンブズマン)の報告がとても参考になる。
一橋大学の山本和彦先生、JMCの田中圭子さんが登壇。
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第7回NIRA政策フォーラム 「裁判外紛争解決(ADR)の現状と展望」
英国のFOS(金融オンブズマン)の報告がとても参考になる。
一橋大学の山本和彦先生、JMCの田中圭子さんが登壇。
チェックしたが、見開き2ページで、先日の早稲田の医療ADRのシンポで話をされた、福井の林さんの話など。早稲田の和田先生、大阪大学の中西momoさんの名前も。
注文していたのが届いた。
安いけど、なかなか着心地がいい。
弁護士 小松亀一 法律事務所 離婚離婚成立に当たり-ある審判官の思いやり溢れた言葉に感激
私がこれまで出会った審判官は、慌ただしく最後に出て来て、調停委員がご苦労の末まとめた調停条項を棒読みして、読み終わるとそそくさと退席する方が殆どでした。ところが先日、ある離婚調停でのある審判官の、これぞ正にpublic servantと、その姿勢に感激したことがあります。その審判官は、先ず調停条項を読み上げる前に気をつけて頂きたいこととして、
「いまから調停条項を読み上げますが、その内容について少しでも疑問点、不明点、納得できないと思う点があったら、どうぞ、私の話を遮ってかまいませんので、遠慮無く質問、意見等を述べて下さい。」
と丁寧に説示して、ゆっくり、ハッキリした言葉で読み上げられ、更に一通り読んで確認後、再度、ポイントだけ念を押して再確認され、当事者の納得状況を慎重に確認されました。私はこの段階で何と丁寧な進め方と感心しました。
んー。
http://www.mediate.com
は有名なサイトだ。
ロジャー・フィッシャーやら、フランク・サンダーやら、ムーアやらサスカインドやらのインタビューのプレビューが見れる。
チャルディーニ、R.[1991]『影響力の武器』(誠信書房)
承認誘導の理論を体系化したもの。
もうひとつ、交渉に関する心理学の本として良いものだと思うのが、ベイザーマンだ。
アンカリング(たまたま出てきた交渉上の数値に縛られる)などの、認知バイアスが意思決定にもたらす影響を述べている。
マックス・H・ベイザーマン、マーガレット A・ニール著 奥村哲史訳[2005] 『マネージャーのための交渉の認知心理学 戦略的思考の処方箋』 (白桃書房)
7つの認知バイアスは、以下の通り。
(1) 行動のエスカレーション
(2) パイの大きさは決まっている、という思いこみ
(3) 係留効果(アンカリング)と調整
(4) 枠付作用(フレーミング)
(5) 情報の入手可能性
(6) 勝者の呪縛
(7) 自己過信
といったひとは、コージブスキーだそうです。
山口真[1988]『日本のおりがみ百科―母から子へ伝えたい』(ナツメ社)
長男が幼稚園から借りてきた本。
ボロボロになっている。
定番のおりがみがたくさん収録されている。
折り方の説明も丁寧だし、できあがりの写真も載っていて、実際に折りやすい。
気に入ったので買おうかとも思ったけれど、せっかく幼稚園から借りているのだし、これは買うのはよそうと思っている。
「日本人の法意識」はどのように変わったか -1971年、1976年、2005年調査の比較-
北大法学 2006年11月で、全文読めます。
大切なこととして、親孝行を挙げる者が1976年増加し、自由を尊重することを挙げる者が減っている。2005年 1976年
親孝行すること 61.3% 52.9%
自由を尊重すること 36.7% 45.2%服役中のものに対する意識。
2005年 1976年
懲らしめる必要。待遇を良くしすぎるべきでない。 49.9% 30.2%
人道的におもいやりをもって処遇すべき。 29.5% 60.8%
アメリカで、アイン・ランド研究を反対されたけれど、でも私はやるんだの記
アイン・ランドの『水源』を訳した方の、おたけびのような文章。
だいたいが、自分ひとりの人生さえ管理できない人間が、他人など救えるか。また人を救えると思うのが馬鹿。思い上がり。自分の人生は自分しか救えないのだから、他人の人生も、その当の他人しか救えない。それを自分が救ってあげようなんて、その他人を馬鹿にした話である。また自分の人生は自分の人生だから、自分には幸福に生きる、自らの人生を豊かに成就させる義務がある。だから、自分の人生を自分で傷つけたりすることは不道徳なことだ。また、自分を他人に搾取されるままにするのも不道徳なことだ。自己犠牲などというものは、自分の人生への冒涜であり、罪悪である。抑圧された依存心の投影から他人に過剰に関わるという行為には、本当の意味での、その他人への信頼がないし、尊敬がない。その他人が自力ですべきことに過剰に手助けすることは、自分の人生の空虚をその行為で埋め合わせするようなものだ。助けているつもりで、利用しているだけだ。ひとりひとりの人間が、めいっぱい自分の幸福成就に努力することへの手助けが、そういう意味での、搾取であってはいけない。
アイン・ランド, 藤森 かよこ (訳)[2004] 『水源―The Fountainhead』(ビジネス社)
※原著は1943年。現在もアメリカで読み継がれ累計500万部を超す大ロングセラーの本邦初訳、だそうです。
日本弁護士連合会ADR(裁判外紛争処理機関)センター編[2006]『最新ADR活用ガイドブック―ADR法解説と関係機関利用の手引』(新日本法規)
をようやく入手した。
手続フローや実績が書いてあり、参考になる。
途中の注釈で自分の名前を見つけてぎょっとする。悪いことはできませんなぁ・・
著者のひとりのT先生の仕業かな。
隣接士業について、リストに土地家屋調査士会しか載せていないのはちょっといかがなものかとおもった。
The road to success is paved with rejection.
(成功への道は、拒絶反応で埋め尽くされている(舗装されている。))
と、ある、メディエーションの本に書いてあり、おもわず笑ってしまった。
The road to success is paved with failure.(成功への道は、失敗で埋め尽くされている)とか、The road to hell is paved with good intention.(地獄への道は善意で埋め尽くされている)のもじりなんでしょう。
A Decrease in Revenue(収入減少)が、ADRの略なんじゃないかという、香港での冗談はJCAジャーナル2月号に書いてあった。
R. フィッシャー、D. シャピロ、 印南一路(訳)[2006]『新ハーバード流交渉術 論理と感情をどう生かすか』(講談社)
フィッシャーさん、もう、中東の交渉話はやめれ。などとは、だれも言えないくらいの大御所の新作。
好き嫌いは抜きにして議論の前提になるタイプの本だという意味で、うまい邦題のつけ方だと思う。
最後に文献案内が載っている。「ポジティブ心理学」についての言及があって、興味を引いた。
ドイチェ、コールマンのHandbook of Conflict Resolutionも読むべきと言っている。
JCAジャーナルの2月号で、中村芳彦先生が、メディエーションで大事なのは、①利用者主権、②社会的実験主義、③反省的実践の3つだと発言されていた。(神戸のシンポジウムの記録)
これは、まったくそのとおりだなぁと思う。
最高裁が九日に完成したと発表した裁判員制度のPR映画「裁判員」の制作に当たり、発注した広告会社と契約書を交わしていないことが十九日、分かった。 (略) 会計法は「契約書に記名押印しなければ契約は確定しない」と規定。一九六〇年の最高裁判決は「国の契約は契約書作成で初めて成立する」との解釈を示しており、自ら判例に違反した形だ。 東京新聞2007年2月20日(朝刊、1面)
衆議院予算委員会で質問した、保坂展人氏(社民党)のホームページに詳しいやり取りが紹介されている。
reflective practiceという言葉がある。
反省的実践、あるいは、内省的実践と訳されるとおもう。
反省的というのは、相手が正しくて自分が間違っていることを認めるようなニュアンスがある。
内省的というのは、ひきこもってブツブツひとりごとを言っているイメージがある。
reflective practiceというのは、たぶん、プラグマティズム的な概念で、行動した結果・影響を、感じ、考え、次の計画につなげ、行動を改善するというサイクリックな運動をいうのだとおもう。
この概念は、PDCAとも似ているけれど、ちまたのPDCAは、会社の上層部の思いつきによる不完全な計画を、現場に押し付ける際のレトリックに堕している傾向があって、あまり好きな言葉ではない。
自分の行動は自分で考えて、自分で責任を持つという前提がないと、意味がわからなくなってしまう。
(本当のPDCAはそういうものだろうが)
reflective practiceの訳として、何が適当なんだろうか。