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2011年01月 アーカイブ

2011年01月03日

2011年正月

今年は後厄にあたる。
準備できることは慎重に。決断は清らかに。

成果を出すのにエネルギーの大半を使っていたが、少し調整が必要と思っている。

1.若い人(特に男性)に親切にする

ここ数年、半端なくいろいろな人にお世話になった。特に、偉い人、忙しい人が骨折って助けて下さった。とてもそれに見合う恩返しはできそうにないので、せめて次の世代の若い人に親切にすることをしていきたい。

2.勉強する

アウトプットしたことで枯渇したとは思っていないが、勉強の必要を感じている。
少し模索する。

3.感じる力を使う

11月末の沖縄で、自分の中の感受性を閉じ込めようとしていたところがあることに気がついたので、自分のためにも人のためにも、それを意識的に使う場面を作っていこうと考えた。

日本のADRは、停滞しているといえばそうだろうが、しかし、少しずつ前進しているところもある。
誤解を畏れず、説明を丁寧に、だな。

準備できることは慎重に、決断は清らかに、できることをしていきたい。

2011年01月07日

低い動機と高い動機

 同じ苦痛を堪え忍ぶのにも、低い動機からそうするよりも、高い動機からそうする方がはるかにむずかしいということが真実ならば(一個の卵を手に入れるためとあれば、午前一時から八時までじっと動かずに立ったままでいられた人たちも、ひとりの人命を救うためとなれば、なかなかそんなことはできなかったであろう)、さまざまな点からみて、おそらく低い徳の方が高い徳よりも、種々の困難、誘惑、不幸の試練によく堪えることだろう。
シモーヌ・ヴェイユ, 田辺保 訳『重力と恩寵』ちくま文庫 pp.10-11.

[amazon]重力と恩寵

2011年01月10日

千葉司法書士会・事例報告会/受付担当研修

1/8の午前に事例報告会(1時間半)
1/8午後と1/9終日の1日半をかけて受付担当研修を開催させていただいた。

これだけ時間をとって受付担当研修を行うのは、わたしにとって初めてで、お正月の間も準備していたのだが、その甲斐もあった充実した内容になってホッとした。
Hさん、Sさんなど、中の人と一緒に作れたおかげだとおもう。

受付担当は、技術(How to do)よりも、あり方(How to be)が、調停人以上に重要なのではないかという問題意識のもとに進めた。

プログラムの構成は以下の通り。
●事例報告会
 民間調停の位置づけと事例を考える意義
 ワーク:民間調停に向く事案
 千葉司法書士会の事例紹介
 利用の勧めと、持込方法

●受付担当研修
 傾聴スキルプレイ(3人)
 フィードバックの意義と方法
 ワーク:無言で感じる
 ワーク:調停センターへの疑問
 ワーク:調停センターを紹介する
 受付担当(ケースマネージャー)の役割
 申立人の受付ロールプレイ
 ワーク:申込書の作成
 模擬事例検討会
 相手方の受付ロールプレイ

2011年01月13日

弁護士が増えて、本人訴訟が増える

つまり、弁護士の仕事が減る、と。

高額費用を敬遠?「弁護士なし訴訟」増加 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

司法制度改革によって弁護士の数が10年前の約1・8倍に増加したにもかかわらず、原告または被告に弁護士が付かない「本人訴訟」が地裁の民事裁判に占める割合が14ポイントも増え、73%に上っていることが最高裁の集計で明らかになった。

・・

 背景には、弁護を依頼する際の着手金だけでも数十万円かかるなど、国民にとって弁護士費用が依然として高額で、敗訴するリスクも考慮すると、気軽には頼みにくい状況がある。インターネットで提訴の方法などの情報を集めやすくなり、自分で裁判を起こそうと考える人が増えたことも一因と見る法曹関係者も多い。

本人解決意欲が増しているのにADRが増えていないという現状との比較も、必要なことかと。

(追記)

「弁護士なし訴訟」増加 高額費用で敬遠?: 花水木法律事務所

根拠データが疑わしいという主張。

ニュース 最高裁判所が本人訴訟の調査へ: ひまテラNEWS

2011年01月24日

日本ADR協会・実務情報交換会

1/21は、日本ADR協会のシンポジウムと、会員向けの実務情報交換会が開催された。

実務情報交換会のパネルディスカッションのコーディネーターを引き受けて実施。

当日までいろいろ心配事があったのだが、ふたを開けると盛況で、また、パネリストの方のコメントも興味深く、何人かの参加者からもお褒めを頂いた。パネリストの方々のおかげだとおもう。
事務局の商事法務の方々にも大変お世話になっている。

なかなか難しい団体の活動だと思っているが、やれることを少しずつやろうとおもう。

シンポジウムでは、谷口安平先生が踏み込んだ内容の講演をされていて、大変興味深かった。

たとえば、日本では、訴訟自身が調停的だという分析をされている。

「日本では訴訟はもともとそれほど一刀両断的ではない。あくまで「スワリ」の良さを求めて延々と行われるプロセスであった。」

2011年01月25日

ベラー『徳川時代の宗教』

R.N.ベラー (著), 池田 昭 (翻訳) (1996)『徳川時代の宗教』 (岩波文庫)

タルコット・パーソンズを指導教官として、日本を対象に研究した博士論文がもとになった本。
原書で出版されたのは、1957年。

たいへんに、おもしろい。
おもしろいと言っているだけでなくて、関連文献を含めて勉強すべきなんだと思うが、それはさておき、おもしろい。

「お家のために尽くす」というような心性その他の日本人の内的構造を扱っている。

瀬木比呂志(2010)『民事訴訟実務入門』(判例タイムズ社)に、「ごく普通の民事訴訟においては、当事者の求釈明と裁判官の示唆があれば大体必要な証拠は提出されるのが日本の民事訴訟の一つの特質であり、そのこと自体はよい慣行であると言えよう。」(P10)と、書かれている。

必要な証拠が提出されない類型の紛争の典型として、“お家を守るためとあらば、訴訟でうそをつくのもいたしかたがない”というものがある、ということと併せて考えると、日本人の心性の研究というのも、“法学”にも必要なのかもしれないともおもう。

2011年01月31日

愛知県社労士会・中級編

1/28・29と、愛知県社会保険労務士会であっせん人の養成研修を行ってきた。

ずいぶん多くの参加申込みがあったらしく、参加者は27人だったが、参加を断った人もいたようだった。

社労士会用に調整したことも功を奏して、反応は良かったように感じた。
参加者は、ぐったり疲れておられたような感じもあるが・・
家事調停委員も、労働局のあっせん委員も参加していただいた。

わたしの側が、労働分野の勉強も全然足りないし、十分だったとは思わないが、民間調停を拡げる分野としては、労働分野は重要だろうと考えている。

愛知の社労士会は、社労士会ADRの中でも元気の良いものの一つだそうで、今後活躍・発展して、また実情を教えていただきたいと思っている。

ところで、Yahooのサイトで、社労士の年収が高いという話が出ているが、こういう情報は、少しミスリーディングな気がするが・・

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