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2015年06月 アーカイブ

2015年06月02日

LSA2015 Seattleへの参加

Law and Society Association | Seattle 2015

初めてのLSA大会だったが大変楽しく参加できた。

5/28朝から6/1昼までのプログラム全部に参加できた。

自分自身の報告は、民間ADRの質的研究。
まあ、なんとか。

聞いたなかでは、

Menkel-Meadow:多文化の環境下での調停への抵抗
Colin Jones:牧野英一を中心とした戦前戦中期の法社会学
Yedan Li:中国における調停手続の実証研究
Hualing Fu:中国における調停手続の歴史的変遷

といったあたりが私にとって特に興味深かったところ。

Tania Sourdin、Alexandra Crampton、Dongsheng Zangといった方と知り合えたのもよかった。

何より、日本の法社会学会に比べて、ずいぶん開放感を感じたのだが、この感じは何なんだろうかと。

2015年06月05日

少額の債権回収に

ADRセンターの件数を増やすにはどうしたよいかをよく聞かれる。

いろいろな活動が考えられるが、原点に返って、まずは少額の債権回収に使ってもらうのがよいのではないかと思う。

手が回らなかったり、地域でのイメージの悪化を恐れて、うまく回収できていない人たちはたくさんいる。
法律家に相談すればまず間違いなく「内容証明」の活用を勧められるが、それをしたくない人たちもいる。

相手の事情に応じて分割払いなどに応じても良いが、放置は困るという利用者にアプローチしていくというだけで、年間5件以下というセンターを卒業できるのではないかと思う。

あまり難しく考えすぎず、まずはここから始めたら良いのではないか。
たとえ不応諾でも相手にアプローチしたという記録は残り、申立人にとってはメリットがある。
相手方にとっても、自身の言い分を言える機会が与えられるというメリットがある。

2015年06月06日

家賃の滞納

民間型ADRの利用が勧められる類型として、家賃の滞納がある。

大家さんの立場で滞納は困るが、意外と気を遣う。
テナントの事情を配慮すべきだが、距離が近くなりすぎると逆にやっかいになるかもしれない。

これも内容証明が一般的には使われるだろうが、ハードな手続に見えすぎる割には、相手の反応を受け取りづらい。

借家人側にとって言い分がある場合も多く、そのパターンも多様(備品を補修して欲しい、近隣とトラブルがある、先立つものがない・・)である。

さらに、最終的な明渡まで考えると、強制執行は強硬すぎるというだけでなく大家さん側にお金がかかることが多い。その意味でも、きちんと話し合えた方が良い。

2015年06月07日

債務者からの申立

民間ADRに向く3つめの類型として、債務者からの申立がある。

法律相談では、債務者から相談されると、請求があるまで放っておきなさいという助言がされることが多いようである。
かといって、債務不存在確認訴訟ができるという助言も適当でない場合が多いだろう。

一定の支払には応じるつもりがあるが、相手の言い分そのままではとてもじゃないが受け入れられないという場合に、第三者が立ち会いの下での話し合いには意味がある。
特に、自らの側にも一定の落ち度を認めることにやぶさかでないといった場合に、こちらとしてはやれることはやったと言える状態を作り出せるのは有意義である。

相手方にとっては、手続に応じれば何らかの支払を受けられる可能性は高いと考えられるため、メリットがある。

2015年06月30日

愛媛和解支援センター総会

6月27日(土)の午前10時から愛媛和解支援センターで第6回総会があった。
団体としては12年目。
昨年は申し立て23件(不応諾9件、応諾後不出頭2件、合意6件、一部合意1件、不調3件、継続2件)ということのようだ。

和解支援センターに来ているときには、楽しそうにしていると言っていただいた。確かにそうだとおもう。

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