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下手は上手の手本

調停ロールプレイの質を保つために、ロールプレイ内で、先輩が後輩を指導しないようにと以前に書いた。これ

世阿弥の風姿花伝に面白い一節があるのを知った。

よき所を知らねば、わろき所をもよしと思ふなり。さるほどに、年は行けども、能は上がらぬなり。これ、即ち、下手の心なり。されば、上手にだにも上慢あらば、能は下るべし。いはんや、叶はぬ上慢をや。よくよく公案して思へ。上手は下手の手本、下手は上手の手本なりと工夫すべし。下手のよき所を取りて、上手の物数に入るる事、無上至極の理なり。人のわろき所を見るだにも、我が手本なり。いはんや、よき所をや。「稽古は強かれ、諍識はなかれ」とは、これなるべし。 世阿弥『風姿花伝』岩波文庫,p50

諍識というのは、慢心からでる争い心をいうのだそうだ。

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2009年10月30日 10:46に投稿されたエントリーのページです。

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