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武田家滅亡の責任は信玄にあり

北見昌朗(2006)『武田家滅亡に学ぶ事業承継』(幻冬舎)

アマゾンの書評が60もついていて、しかもどれも評価が高く、興味が引かれて読んだ。

著者は、名古屋で中小企業のコンサルティングをされている方。tingin.jp

武田信玄の側近の山県昌景が、企業研修の講師という設定になっている。そこに、参加者の社長と息子が質問し、山県昌景が答えていくという設定になっている。

テーマは事業承継で、信玄が勝頼にうまく跡を継がせられなかったという視点を中心に、様々な史実を織り交ぜながら、面白く話が進んでいく。

また、現代の事業承継に関わる失敗例も、当事者の告白というスタイルで紹介されている。

歴史の話と現代の話を行ったり来たりするところとか、情感あふれるストーリーの後には教訓として学べる点を5点位にまとめて見せるとか、エンターテイメント性あふれる研修のライブ感が伝わってくる。
カタカナばかりの輸入研修にはない土着感あふれる内容。

非常に楽しめたし、感心した。
と同時に、わたしには真似できないなぁという印象も強く持った。

たとえて言うと、商店街の中で愛されている定食屋さんのおいしい魚フライ料理を食べた気分。
いい意味で、おっさんくさい世界というか。

アマゾンの書評が多い理由は、これのようだ。

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2008年08月30日 06:55に投稿されたエントリーのページです。

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