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法社会学会1日目

(法律)相談機関の満足度調査研究の話が興味深かった。自治体の法律相談の満足度が低く、消費生活相談の満足度が高いという結果が報告されていた。消費生活センターの人たちには朗報だとおもう。「使える情報」なのではないか。

自治体の法律相談については、中立的で一般的すぎるので役に立ったという感じがしないという話だった。わたしには、中立的だから役に立たないとは思えないが、一般論は役に立たないということはよくわかる。
消費生活センターの満足の理由についての報告はあまりなかったのだけれど、わたしの印象では、相談員は、具体的で新しい事件情報について詳しいので、相談に行ったものが被害を受けているのは自分だけではなかったとかいった位置づけが得られて安心できるのではないかと感じを持っている。

午後は、興味深いセッションが並んでいてどこに出るか迷ったのだが、「日本人は訴訟嫌いだったのか」というテーマのミニシンポジウムに出た。
中身としては、法制史の研究者たちが訴訟と和解について話してくださった。
これがとても興味深かった。

・中世であれ、近世であれ、日本人は結構、紛争をお上に訴え出ている。利用者が、訴訟嫌いとは証明できない。
・為政者が判決を避けたがる現象は、日本、中国で見られた。
・明治期の勧解の担い手は、役人に限られ、徳望家は避けられた。
・明治期の勧解では履行の完了まで見届けていた。(これに対して某元裁判官から、大変過ぎるので信じがたいというコメント)

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2007年05月13日 07:41に投稿されたエントリーのページです。

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