最近、将棋のNHK杯を楽しみにしている。
今週末の解説は、22歳の千田翔太五段。twitter
前のNHK杯で、準優勝だったが、素人目に見ても他の棋士と違うわけのわからなさがあって、好きになった。
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大川慎太郎著『不屈の棋士』(2016年・講談社現代新書)は、コンピュータ将棋をめぐるプロ棋士へのインタビュー集だが、千田さんの異質な取り組みが興味深かった。
他の棋士達のほとんどは、コンピュータ将棋の、特に終盤の精密さをチェックするためと、序盤から中盤にかけて、コンピューターが新しい手筋を発見することに関心があるようだった。
千田さんは、自分がコンピュータからどう学べるか、ソフトによって自分の棋力がどう上がるかだけに関心を持って取り組むと宣言している。
千田さんの他には、糸谷哲郎八段が、いまはソフトの強さやプロ棋士との勝敗に関心が集まっているが、教育目的でのソフトの活用という方向性がある点を指摘していた。
羽生善治三冠も千田さんのことは気にしているようだったし。
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最近、広瀬章人八段に棋王戦でも勝つなど、今年度の成績が27戦22勝5敗、8割1分5厘の勝率と、ついに最多勝、最多勝率に躍り出ている。
この調子でぜひタイトルも取って頂きたい。