樫村志郎教授の還暦記念研究会
神戸大学で樫村志郎先生の還暦記念研究会に出席してきた。
樫村先生自身の講演が40分。ガーフィンケルによるエスノメソドロジーの起源についてのお話だった。法社会学の対象と方法
新しい話といつもの話が混ざっていたのかもしれないが、いろいろと不勉強な私には非常に新鮮だった。ガーフィンケルは、「常識的合理性」のある種のもの(たとえば、白人ばかりの裁判官が黒人の当事者の発言を嘲笑するようなもの)と戦いたいと思っていた「熱い人」なのだという話をされていた。
樫村先生と関連の深い研究者からの報告が続いたが、なかでも仁木恒夫先生が、同席調停についての報告をされて、興味深かった。樫村先生は、研究論文を謙抑的に書くが、座談会などでは率直に話しているということにも触れておられた。
後の懇親会では、棚瀬孝雄先生が、初めて会ったときの樫村先生の報告を見てさすがだと思った話や、和田仁孝先生が、ライバルだ、負けられないと思ったという話などもされていた。
法社会学には、熱さが必要なのだなぁと。
また、まっすぐに対象(理論であれ、社会現象であれ)に向かうべきだというメッセージも感じた。
80年代の米国の調停に関する未発表論文があるという話もされていた。
読ませていただきたいなぁ……