調停人の、はじめの挨拶のところでは、「電子機器の電源を切る」という注意を入れている。(P33)ケータイで注意がそがれるという話のほかに、こっそり録音されるということも避けるために。
経験の乏しい通訳は容易に意思決定者になってしまう危険について書かれていたり。(P108)
ファシリテーション・グラフィックでも、「活字体を使おう」「余白を使おう」(動詞で書くのもこつ)「文字は青、茶、紫、緑」「目印は赤、オレンジ、ピンク(黄)」「シンボル(スマイルマーク、☆、その他のイラスト)を使おう」「円や矢印」などのコツについても書かれている。(P132)
といったような、納得感のある具体的な記載が満載である。
と、同時に、「Partilal to all(皆の味方になる)」(P95)-共感を示す-とか、「Ultimately it's about your mindset, not external performance.(究極的にはあなたの構えの問題で、外に出てくるふるまいの問題ではないのだ)(P96)とあるように、テクニック以前の話も豊富に、具体的に書かれている。
ムーアの『調停のプロセス』が百科事典的アプローチであるのに対して、こちらは自分たちの選択肢、関わり方の理念と技術を読者と共有したいというアプローチである。第三版に比べて、応諾要請を含めた事前の関わり部分の記載が充実した等をはじめとして、かなり内容が変わっている。
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この本の読書会的な活動をしてみたいなぁと考えはじめている。福岡での活動になるが、ネットでの参加ができるようにすればより面白いかなと考えてみたり。・・興味を持たれた方は連絡してください。
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コメント (2)
先生、質問です!
それは、英語力重視ですか??
投稿者: まのじ | 2012年11月10日 13:25
日時: 2012年11月10日 13:25
読書会は、英語の文献を読むので、英語力は必要です。
平行してスキルベースの勉強会もやってもいいかもしれませんね。
投稿者: ヱ | 2012年11月11日 15:07
日時: 2012年11月11日 15:07