福岡地裁・夏休み裁判所親子見学会に、長男を誘って行ってきた。
親子クイズ、模擬裁判、裁判官に質問、法服を着ての撮影会という順の企画があり。
模擬裁判は、裁判員制度が該当する刑事事件で、20歳の女性が放火事件を起こしたというものだった。
被告人側は有罪かどうかを争っておらず、執行猶予を求めるという主張をしているものだった。
小学校5,6年生が様々な役に割り振られる。一応希望を聞かれるが、人数が合わないとくじ引きで役を設定される。
台本が用意されており、基本的には該当部分を読めば良いというだけで進行するが、最後の評議だけは参加者に話し合わせ、多数決を執って決めさせるという形になっていた。
くじ引きの怖さと、準備された書面を朗読するだけで手続が進行してしまうという怖ろしさが良く伝わっていたと思う。
高校時代の友人と付き合うようになって被告人の生活が乱れて・・という事情と、今後も友人とは付き合うという被告人の証言があって、実刑にしたほうがよいのではないかという判断に傾くようにも考慮されていたようだが、子供たちが出した結論では、執行猶予判決となっていた。
被告人の更正のためには、むしろ調停の一種である量刑サークルのような手続が求められているようにも思えたが、もちろんそういう言及はない。
よくわかる!裁判員制度Q&A(第5版)(2011年9月発行)という冊子をいただいたのだが、これも非常に充実している。司法予算の中で、裁判員裁判の広報にだけアンバランスにつぎ込まれているように感じるが、ひがみか。
長男は意外と楽しんでいた。裁判官はもっと冷徹無比な感じかと思っていたが、「意外と明るかった」という感想を言っていた。