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労働紛争解決ファイル

野田進『労働紛争解決ファイル~実践から理論へ~』(労働開発研究会・2011年)

著者の野田進先生にいただいた。

野田先生は、労働委員会と労働局で実務家及び実務家を束ねる委員会の委員長としてのご経験が長い。
その文脈で、調停技法についても関心を持たれて、この本でも草野芳郎、廣田尚久、レビン小林久子各先生の著作についてもそれぞれ1節を設けて紹介・検討がある。

中国・韓国・台湾・フランス・イギリスの事情の紹介もあるが、日本以外はすべて同席手続であるという話がわたしには衝撃的であった。(234頁)

労働審判について、「審判の調停化」と「調停の審判化」の両方の側面が見られ、どちらの意味でも問題であるという指摘にも大変共感した。(288頁)
労働に限らず、日本のADRにかなり広く見られる病理ではないかと思う。

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2012年07月11日 10:11に投稿されたエントリーのページです。

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