第一部では、電話応対研修。講師は、角脇さつき先生@プロフェッショナルアカデミー。
第二部の打合せのため少ししか聴けなかったけれど、迫力満点で盛り上がっていた模様。
角脇さんは、以前、もしもし検定指導者級研修でお目にかかっていた方で、いろいろ縁がある。
第二部は、司会者だった。
FPIC大阪、FINMAC、齊藤友嘉弁護士、原田杏子さんのお話しだったが、それぞれ奥行きのある話で、わたし自身大変興味深かった。
FPICは、家裁OBが中心だが、同席調停の実践をされている。数は少ないと謙遜されるが、大阪だけで年間10件近くコンスタントに実績を挙げておられる。スピーカーの千田氏は、家裁の書記官など、裁判所の職員として長いキャリアのある方。
FINMACは、以前からの金融ADRの優等生であった証券ADRの発展系だが、さすがにしっかりした方のそつないプレゼンだった。齊藤弁護士は、一弁がつくった都市型公設弁護士事務所の所長を務められていた方で、現実の相談事例、受任した事例を紹介いただいた。かけ込み寺としての事例だけに、なかなかハードで、民間ADRの利用者としても現れるようなタイプの方の事例を紹介くださった。ビジネスモデルが成り立たない中で、しかし、赤字は出してはならないという矛盾した要請の中での事務所の運営という話は、ADRの経営にも通じる話でもある。原田杏子さんは、臨床心理の背景を持ち、法律相談研究で博士論文を完成された方で、非常にわかりやすいプレゼンをしてくださった。ある先生が、原田さんは超優秀だと絶賛されていた。
プレゼン資料は公開されているので、ご覧いただければ。
仲裁ADR法学会では、東大の太田勝造先生が法科大学院での交渉・ADR教育について紹介。
シンポジウムとしては、「民事調停の機能強化」がテーマ。
質疑応答でわたしは4つ質問したが2つしか取り上げてもらえなかった。やっぱり3つまでにしたほうがいいのかもしれない。
東京簡裁では、土日期日はないが、夜間は水曜日に行われている(ただし活用は少ない)ということらしい。
標準的手続は1時間、例外的に2時間。
東京地裁22部の部総括の植垣判事のプレゼンもとても興味深いものだった。
現地調停を積極的に行うように運営しておられるという話を、事例を交えて紹介いただいた。
活動の実態についてもっと正しく知ってもらいたいというおもいを持っておられるということが良く伝わる。
その後の、調停委員としての経験も長く、日本調停協会連合会でも要職を務められた安藤武久弁護士のお話し、裁判官としてのキャリアもある京都大学笠井正俊教授のお話しもあったが、それぞれ同席対話促進型調停手続への強い共感を持っておられる内容だったように感じた。