弁護士会の仲裁センター連絡協議会が10月2日に仙台で行われた・・のだが、予定が合わず、出席できなかった。
ご厚意で、一部の資料を見せていただけた。
仙台弁護士会は2006年4月開設と後発だが、年間100件以上の事件数があり、全国でも屈指の存在となっている。
自然にそうなったわけではなく、関係者の努力で、ここまで来ているようだ。
わたしは弁護士会ADRの課題は、
1 事務局機能の弱さ
2 多様性の不足
3 実践を改善につなげる意欲と仕組みの不足
だとおもっている。
愛知、二弁、仙台、岡山などではこうした課題に対しても様々に取り組みを行っていて、また、横浜などでは、1の事務局機能拡充などで努力をされている。しかし、日弁連その他弁護士会全体としてADR活動そのものへの関心、理解が限定的で、十分にそのノウハウが広がっていないようだ。
そういう意味で、この連絡協議会や二弁の夏季勉強会は、現場が直接ネットワークしようとしていて、とても意味があると考えている。
さらに余計なことを少し書くが、隣接士業ADR(廣田尚久先生は、隣接士業という言い方そのものが弁護士中心の尊大な発想だとおっしゃるが、便利なので仮に使用させていただく)で、前記の3課題が克服されているわけではない。司法書士会ADRなどでケースマネージャを置くなど、「1 事務局機能関係」では工夫が見られるが、2と3については隣接士業ADRの方が弁護士会以上に腰が引けているところがあり、とてももどかしい。
現場レベルで様々な工夫をしようとしているのを、連合会レベルになってくると、十分に理解できなくなるということは、どの士業でもあてはまる現象のようだ。
昨年の岡山での開催時には出席できて、とても勉強になったのだが、今年は行けずにとても残念だ。