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Good to Great

ジェームズ・コリンズ、山岡洋一 訳(2001)『ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則』(日経BP)

飛躍した企業について分析したビジネス書で、全米200万部売れたというものらしい。

長期的に見て驚くべき成功を収めているのは、地味な商品を売る、地味なリーダーに率いられている会社だった、ということだ。

著者たちの調査グループが発見したのは、単に地味であればよいというのではなく、能力は高くなくてはならないが、そのうえで、謙虚さ、率直さ、献身さを備えた第五水準の能力を持ったリーダーの存在だった。

また、地味に会社としての強みに集中し、成長を早めるためだけの多角化などは行わないという会社のポリシーが貫かれているという点も発見している。

成功している会社の共通点を分析すると、拍子抜けするほど単純な要因が浮かび上がってくるという。

しかし、「経営陣全員が出席して、顧客に直接に接している営業担当者から厳しい質問や批判を受ける」(P114)といったことは、効果的とわかっていても、社内で権力をにぎってしまった経営者がやりたくない不快な活動である。

読んでいて思ったのは、この本で対象とした企業たちが、メディエーター的なリーダーたちによって率いられている、メディエイティブな会社文化を持ったところなのだなぁということだ。

カリスマリーダーに率いられた会社は案外長続きしていないという話も繰り返し出てくる。

仕事には厳しいが、自分の業績を誇るタイプではない人たちが、こうした会社のリーダーであるという話は、なにか、昔の日本の社会にあった、なつかしさみたいなものも思いおこさせる。

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2009年03月17日 08:46に投稿されたエントリーのページです。

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