Bernard S. Mayer (2004)"Beyond Neutrality: Confronting the Crisis in Conflict Resolution"Jossey-Bass
昨年(2008年1月)に米国訪問したときに、複数の方から薦められた本。
BushらのTransformativeアプローチは、専門家活動目標として、当事者の変容(ないし成長)を言うのは少し言い過ぎではないかという問題提起をしている。
当事者が成長する「準備ができていれば」、調停がその成長の機会になればよいということには同意するけれども、むしろConflict Engagementを調停の目標にする方がよいと提案している。その理由としては、後者の方が、控えめでもあるし、と同時により挑戦的で重要な目標になり得るからと言っている。(P192)
例えば、「ケンカを助ける方法(How to Assist with a Fight)」も使う場面があってもよいのではないかと、提案している。(P199)
Conflict Engagementというのは、紛争を顕在化させて噛み合わせるというイメージの言葉のようだ。
成長とかWin-Winとかを言い過ぎると茶坊主くさいよ、ということなのかな。