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ヘイリー『権力なき権威』

John Owen Haley , 財団法人判例調査会訳 『権力なき権威 -法と日本のパラドックス-』(原題:Authority Without Power Law And The Japanese Paradox)


 日本の政治の特徴で最も顕著で固有的なものは、権威と権力の分離である。・・強制する力の方は目立って弱い社会である。その結果、社会秩序を維持するための手段として、法に依らない非公式な社会統制手段に依存する。それと同時に、社会を統治する規範や規範にかかわる有効な統制権をこうした非公式な執行手段を巧みに扱い得る人々に移転している。したがって日本には、公権威の集中化と同時に強制的権限の拡散(決して一様ではないが)の両者が存在する。
P17

研究のために図書館でいろいろ資料を漁っているが、この本は一級品の面白さだった。
和訳もしっかりしているのに、なぜ正規に出版されていないのだろう?
ウォルフレンがあれほど受けいられたのだから、商品性も高いと思うのだが。

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2007年07月03日 08:22に投稿されたエントリーのページです。

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