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仲裁ADR法学会

7月14日、立教大学での開催。

立教は池袋西口駅前の猥雑感とのギャップがはげしいきれいな大学だ。
学生時代に、かっこいい生活をしている立教の友人にレポートの手伝いをさせられていたことを思い出した。

研究会は、実務家は、ECネットワークの沢田さんだけで、実務に詳しく関心のある学者の発表が中心だった。
どれも興味深かったが、実務家からの報告の割合をもう少し増やしたほうがよいように感じた。
実務家同士で議論を闘わせるとか。

同席調停対別席調停(交互面接調停)という構図の議論については、町村先生が書いておられる

ADRの実効性とはなにかということで、いくつか質問してみたのだが、質問の仕方が悪かったのか、適切に答えていただいてはいるものの、隔靴掻痒感があった。
ADRを考える理論そのものも、もう少し、発展する必要がありそうだと思った。
例えば、相談をするひとのコンピタンスは何かを考えると、カウンセリング的な能力が必要であるという議論はあって、それすらも手当てされていない場合が多々あるという現実があって、そのあたりで話が終わりがちなのだが、最新事案をどのように共有知識化するかとかいったことが本当は相談者の満足度に直結するはずなので、その辺までの議論が必要だと思う。

聞き置く、あるいは、切り捨てるためのADRから、くみ上げるためのADRに変わっていく(べき)としたら、どこがそのメルクマールになるのかを見る目が必要になるはずで、要は、そこが充分でないとすると、研究しなければならないことはまだ残っているということになる。

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2007年07月16日 12:46に投稿されたエントリーのページです。

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