博士論文では、調停人の行動規範・倫理を研究しようと考えている。
調停で知った秘密をベラベラ外でしゃべってはいけないというような当たり前の内容だけでなく、調停人の20年前の教え子が当事者で来たらどうする?(断るべき?情報開示して相手方が納得したらいい?)、とかの微妙な問題を扱う。
米国では、94年にABA紛争解決部門、AAA、SPIDRの三者で合意したModel Standardsについて、より内容を深めた2005年版が完成している。
ABA紛争解決部門、AAA、ACRの三者に加えてABAの本体(House of Delegates)が遂に合意している点が注目される。
http://www.mediate.com/articles/acrpress1.cfm
(ABAは米国弁護士会、AAAは米国仲裁人協会。ACRは紛争解決協会と訳すかどうか知りませんが、そういう団体です。)
調停人が学ぶべき内容であるとともに、調停のシステムデザインにおいても直接的に関わってくるため、重要な研究になる・・と、自分では思っていますです。
2002年の本ですが、Dispute Resolution Ethics: A Comprehensive Guideなどという、ごつい本も出ています。