慎泰俊『ルポ児童相談所』
慎泰俊(2017)『ルポ 児童相談所: 一時保護所から考える子ども支援』 (ちくま新書1233)
児童福祉関係の勉強をしていて読んだ本。とても勉強になった。
現場の取材をかなりした上で作られていて、問題提起に説得力があるだけでなく、現場への敬意が感じられる内容になっている。
しかし、それにしても、児童相談所にある一時保護所の運用がこれほどひどいとはと驚かされる。
現在の一時保護所では、多くが虐待の被害者で、かつてのように非行少年が保護されているという割合は少ない。しかし、一時保護所の少なからぬ場所では、少年院的というか、刑務所的な扱いが未だに横行しているらしい。
そうでなく、人間的な保護シェルターとしての運営がされているところとの差があまりに激しいというのが著者の主張だ。
2年前の報道番組の動画が、YouTubeで見られるので、リンクしておくが、これは東京都の例で、いまだにコートを100周走らせるといった、体罰としか思えないことが、「個別指導」の名目で続いているのだという。
(1) 2015/05/07 news every 特集 児童保護施設の現実・子供たちの声に責任者は? - YouTube
「一時保護所」とは、どういう場所なのか|ちくま新書|webちくま