ブリントン(玄田 有史=池村 千秋訳)『失われた場を探して: ロストジェネレーションの社会学』(NTT 出版・2008年)
ハーバード大学社会学部で日本社会を研究しているメアリー・ブリントンの著作。
原著タイトルは、「ロスト・イン・トランジション」。“はしごをはずされた若者たち”というタイトルにしたほうが、より直接的だったのではないだろうかという気がする。
高卒就職過程が近年大きく変容し痛んでいるという状況についての分析を行っている。親世代はその状況を的確に理解していない。
端的に言えば、非エリートのキャリアパスの痛みの分析である。
エリートのキャリアパスだって相当はしごはずしは進んでいるように思えるが、そちらの分析はされていない。
書評:
堀 有喜衣「書評 メアリー・C・ブリントン著 玄田有史解説・池村千秋訳『失われた場を探して--ロストジェネレーションの社会学』」日本労働研究雑誌51巻6号(2009年)90-92頁 (PDF)
山岸俊男教授との対談:
山岸 俊男=Brinton Mary C.『リスクに背を向ける日本人』(講談社・2010年)