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アメリカの調停は、公正さが確保されているか

「アメリカの調停は、公正さが確保されているか?されているとしたら、どのように?」という質問を受けた。

70年代頃の発生期は、社会運動としての性質が強く、そもそもより公正であることを求めての活動が中心で、金儲けの意図はほとんどなく、成功し実績を挙げた。
80年代からは弁護士が調停分野に参加するようになり、制度化も進む。現状では、多くの調停が弁護士代理人付きになってきており、当事者が自己権利のための情報に触れないという危険は少ない。また、米国では、公益事務所的なものも多く、調停機関向けの無料法律サービスがある場合もある。
但し、様々な分野に調停手法が導入された結果として、形骸化したお粗末な実務が行われている場合もあるという。
(例えば、以下の文献を参照。Erica L Fox, "Alone in the hallway: Challenges to effective self-representation in negotiation", Harv. Negot. L. Rev., 1996)

歴史的な文脈及び他の制度との関係性の中から見ていくのが大事だと思う。

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2009年12月07日 10:19に投稿されたエントリーのページです。

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