この研究会にはぜひ出席したいと思っていたのだが、かなわなかった。
滝井繁男(2009)『最高裁判所は変わったか―一裁判官の自己検証』岩波書店
この本は読んでいるが、非常に勉強になる。
最高裁の活動について、率直にふりかえっておられるので、政策ニーズもはっきりするという効果もあるとおもう。
例えば、最高裁の判事は司法行政にはほとんどエネルギーを割く場面がなく、事務総局の計画の追認になっているという。(P64)
年間3500億円しかない司法予算をどう振り分けるかという高度な政治的な判断を、いくら優秀でも国民から遠い一部の官僚裁判官だけの判断に任されているというのは、統治のあり方として明らかに課題があると思う。