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仲裁人協会・調停技法勉強会(9/14)

コーチングでトレーナーをされているHさんが、前半に傾聴のワークをしてくださった。

世間話などでのふつうの聞き方と傾聴技法がどう違うかをワークを中心に考えるという手法。
この内容を無料で勉強できたというのは、とてもよかったのではないだろうか。

わたし自身も勉強になった。

特に、テープレコーダーバックという手法で、30秒間話した内容を、語順も変えずに、情報を省略せずに相手に伝え返すという練習手法を紹介して下さった。

調停技法を勉強している人でも、このレベルの傾聴技術が、身についている人はほとんどいないとおもう。わたしも自信がない。
それ以前に、このレベルの練習が必要ということの自覚がない人が多いのではないかと思うので、その意味でとても良い練習かも知れないと感じた。

河合隼雄さんは著書のなかで、カウンセラーは、ノートを取らずに1時間位のセッションを、事後に正確に再現できるようになる訓練をする--それくらいできなければ「話にならない」とさえ言っている。
「なんとなく傾聴っぽい」のと、プロの技法として水準に達している聴き方には、大きなギャップがあるのだろう。それを意識できるというだけでも、この練習技法は有用そうだ。どこかで取り入れてみるつもり。

ロールプレイでは、3組だけが実演し、後は観察するという企画だった。
不倫をされた奥さんが、不倫相手に慰謝料を請求する事案だった。

1組だけ、女性同士が当事者役になったところがあったが、盛り上がりすぎて、調停人が困るというリアルな展開になった。

飯田邦男家裁調査官にも見学に来ていただき、評価していただけたようだ。

非常に熱心に準備いただいたみなさん、また、負けずに熱心に参加して下さったみなさん、ありがとうございました。

ある参加者から、この勉強会の手法を参考に、別の勉強会を立ち上げようと思うという話を伺った。
ぜひ、どんどんパクって下さい。

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2009年09月15日 09:48に投稿されたエントリーのページです。

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