前年の7000件から、8500件とさらに増加のペースを上げている。
しかし、本当に労働事件が、この程度の件数しかないのかというと違うだろうと思う。
依然として、圧倒的多数は泣き寝入りを選んでいると思う。
行政型の「紛争解決の質」というのもとても気になる。
基本的に誠実にやっておられるからこそ、件数が増加しているんだろうが、税金を投入している事業であるということと、実際にかなりつらい立場にある人たちの人生の立て直しの場面であることを考えると、もうすこし中身がわかる研究や報告を発信していくべきではないだろうかとおもう。
ついでに言うと、権威のある機関が無料でこういうサービスをすると、民間では何もする余地がないように感じる人が多いようだが、役所には役所の限界があり、調べていくと当事者ニーズと合致していないところが出てくると思う。例えば、労基署に相談に行く前に知っておいたほうがよいことをまとめてあるだけでも意味がある。