愛媛では、基調講演をしなければならなくなった。
現在の予定としては、「穂積重遠と大正期の調停」(仮題)である。
はじめて話す内容なのでうまくいくかどうかわからないのだが、調べてみると案外面白いことがいろいろ見つかった。
穂積重遠のお父さんは穂積陳重という学者で、民法起草者の筆頭。この穂積陳重と弟の穂積八束(民法出でて、忠孝滅ぶと言った人)は、愛媛の宇和島出身ということから、愛媛での話には向いていないこともなかろうと。
穂積重遠は、戦後に最高裁判事として尊属殺人違憲の少数意見を書いたリベラリストなのだが、借地借家調停では、東大法学部の教授であるとともに、みずから調停委員として活動している。
戦前の調停と言えば、封建主義一色かと思いきや、大正デモクラシーの雰囲気もあって、案外みずみずしいのだ。
・・といったことを、話す予定です。