大磯の国府祭(相模国府祭)は5月5日に行われる。
この祭りは、大化の改新のころを起源にする、有力な地域間の紛争解決を儀式化したものらしい。
けっさくなのは、その紛争をめぐる論争のクライマックスが、「いづれ明年まで」という、翌年への先送りになっている点だ。
儀式とはいえ、1000年以上も、延々と紛争を先延ばししているというのは、とてもおもしろいとおもう。
紛争を「解決」するのでなく、紛争状態を前提としてなおかつ平和を維持するという道がありうるのだということ、しばしばネガティブに捉えられがちな「問題先送り」も、捨てたものでもないと思えてくる。